ムー的オカルトネタの大パノラマ!超スケールすぎる怪作「宇宙人との青春ラブコメは成立するのか?」

「話は聞かせてもらった! 人類は絶滅する!」「な、なんだってー!」などのセリフやアスキーアートは、ネットをしていれば一度は見たことがあるはず。元ネタは週刊マガジンで連載されていた「MMR マガジンミステリー調査班」というマンガ。UFOや超能力や宇宙人、ノストラダムスの大予言など、トンデモなオカルトネタを詰め込みまくった伝説の作品ですね。そんな「MMR」も真っ青な、オカルト要素を軸にした荒唐無稽さで、読者をひたすら驚愕させ続けるのが「宇宙人との青春ラブコメは成立するのか?」です。

「浮遊自動車、不死の栄養剤、記憶の継承……連日報道される科学技術の革新に違和感を抱く高校生・高森郁人。彼の脳内に、突然謎の声が響く。「技術発展の真相は進化した人類を争い合わせ、地球を支配しようとする異星人達の陰謀である」。その声の正体は宇宙人・グレイ。生殖機能を失った種族であるグレイは、人類との雑種で子孫を残す実験のため、高森にグレイの遺伝子を埋め込んだ女子・目黒小夜子と子供を作るよう命令してきた!」

というイントロダクションだけでも「!?」となるでしょうが、本作でまず目を引くびっくりポイントは、大半のコマを埋め尽くすほどの文字量! 怪しいオカルト用語だらけなフキダシの大群、そしてそこで飛び交う「日ユ同祖論」「地球空洞説」といったオカルトネタを数珠つなぎにしたストーリーが読者を圧倒します。

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第3話より。学校で自慰したことがバレたヒロインを励ます主人公。こんなにネームがギチギチすぎるうえにスカートの丈がギリギリすぎるマンガはそうない。

たとえば計画に抗った高森と小夜子はグレイに殺害され、霊魂になってアストラル界に昇るが、レプティリアン(爬虫類人)に肉体を再生されて地底世界アガルタへ連れ去られます。その一方、高森の友人・鯨田も宇宙人に拉致され、月で二代目卑弥呼と出会うことに……終始このような超展開の連続で、誰もが「な、なにを言っているのかわからねーと思うが(ry」というポルナレフ状態に引きずり込まれまくるでしょう。

加えて、陰気な表情とは裏腹に性欲が強すぎるヒロイン・小夜子とのエロコメまで展開されます! 他人の家の座布団を愛液で濡らすわ、主人公のアレを飲みたがるわ……そんな小夜子と仲良くなった末の「エロい黒髪JKとHしちゃったら地球がピンチだ!」という主人公の葛藤も読みどころです。さらに小夜子が突然グレイ顔になったり、爬虫類人と化して人間を食べたりするホラー要素まで……!?

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第1話より。ふたりだけの帰り道、ヒロインが突然グレイ顔に。ラブコメ+SF展開の中で不意を突くホラー演出も水際立った作品。

はたしてこれはラブコメか、SFか、ホラーか、伝奇か、はたまた官能か? あまりのぶっとび具合に驚かされ続けるうちに、いつの間にか宇宙人に洗脳されたように魅了されてしまう怪作「宇宙人との青春ラブコメは成立するのか?」、マンガに強烈な刺激を求めている人に断然オススメです!

(文/寺田龍太)