マンガソムリエ高杉真宙の「友だち ほしすぎ まひろ」特別編 みんなに伝えたいマンガの魅力 前編

マンガソムリエ高杉真宙の「友だち ほしすぎ まひろ」特別編 みんなに伝えたいマンガの魅力 前編

マンガ・アニメ好きを公言している俳優・高杉真宙さんが、毎回Webマンガの中から「友達になりたい!」と思うキャラクターについて語るコラム「友だち ほしすぎ まひろ」。全6回の連載が終了しましたが、10月からは「友だち ほしすぎ まひろ~友よ永遠に~」と名を改め再開することが決定しています。

連載再開を前に、Pingaでは高杉さんにインタビューを実施。前半ではコラムを執筆した感想や、Webマンガに限らず、普段から好きだというマンガについてたっぷりと語ってもらいました。

取材・文 / 熊瀬哲子 撮影 / 佐藤友昭
スタイリスト / 石橋修一 ヘアメイク / 堤紗也香

こんなことあるんだ!

──6回にわたりコラムを書いてみて、いかがでしたか?

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高杉真宙

そうですね……。「コラムって、これで合ってるのかな?」と思いながら書いていました(笑)。どういうふうに書けばいいのかわからなかったので、いつものブログっぽく書くことにしたんです。

──普段の高杉さんらしい文体で、読者の方々も読みやすかったと思います。

だとしたらうれしいです。あとはコラムを連載している間はたくさんマンガを読ませていただいたので、いろんな出会いがあって面白かったです。

──連載第1回目には、「ばらかもん」のヨシノサツキさんが、高杉さんと高杉さんが友達になりたいキャラクターとして挙げたあっきーのコラボイラストを描いてくださいましたね。

そうなんですよ! ホントにビックリしました! まさか描いていただけるなんて思っていなかったので、マネージャーさんからイラストを見せてもらったときはすごくテンションが上がりました。もう、本当にうれしかったです。「こんなことあるんだ!」って思いました。

マネージャー ビックリして、高杉のお母さんにも送っちゃいました(笑)。「夢の共演です!」って。

──ははは(笑)。PingaのコラムではWebマンガについて語ってもらっていましたが、普段からWebマンガは読まれるんでしょうか。

あまり読んだことはなかったですね。携帯でマンガを読む習慣がなくって。いつもは単行本を買っているので、雑誌をあまり読まないんですけど、今回コラムを始めてから「これもWebマンガだったんだ!」っていう発見があって、それも面白かったです。

──普段は紙の単行本で読まれることが多いんですね。

どちらかというとそうですね。でも最近携帯にアプリを入れて読むようになって、Webマンガの良さがわかってきました。やっぱりどこでも読めて便利だなと思いますし、「だからみんな読むんだ!」って納得しました。

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わけもわからず感動する「ボールルームへようこそ」

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高杉真宙

──今回は高杉さんに好きなマンガについて語っていただければと思い、3作品を選んでいただきました。それが竹内友さんの「ボールルームへようこそ」、森薫さんの「シャーリー」、花沢健吾さんの「ルサンチマン」。

本当はもっといろいろあったんですよ!

──なかなか3作品を選ぶのって難しいですよね。

そうなんです。なので、今皆さんに読んでほしいマンガを選びました。

──「ボールルームへようこそ」はどういった理由から?

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竹内友「ボールルームへようこそ」1巻

これは外せなかったです。今まで読んできたマンガの中でもすごく好きな作品ですし、「一番好きな作品は?」って質問されたら「これです」と言いたくなるマンガですね。

──「ボールルームへようこそ」は社交ダンスを題材にした作品ですが、この作品のどういった部分にそこまで惹かれたんでしょうか。

映像じゃなく、マンガでこれだけダンスを表現しているのがすごいと思ったんです。あとは読んでいて、わけもわからず感動してくるんですよ。別に感動するシーンじゃなくても、すごく泣けてくるところがあるというか。「体が熱くなりたがってる」っていうセリフがあるんですけど、そのシーンを読んだときも胸がブワァ!ってなりました。

──読んでいるこっちまで昂ぶってしまう。

そうなんです。絵もキレイだし、躍動感もあって。キャラクターたちと一緒に自分も熱くなれるマンガだと思います。僕、社交ダンスってご年配の方がやるものだと思ってたんです。だけど「ボールルームへようこそ」を読んで、自分も社交ダンスをやりたいなと思いました。YouTubeで社交ダンスの動画とか観ちゃいましたもん。

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森薫「シャーリー」1巻

──ははは(笑)。「シャーリー」についてはいかがですか? 以前から森薫さんの「乙嫁語り」も好きだと公言されていましたよね。

森薫さんの作品の独特な世界観が好きなんです。あとは絵の細かさ。マンガを開いたときのそのページが、絵画みたいに思えるくらい細かくてキレイだなと。

──描き込みの量がすごいですよね。今回は「乙嫁語り」ではなく「シャーリー」を挙げていますが、この作品を選んだ理由は?

「乙嫁語り」ももちろん好きなんですけど、「シャーリー」はどちらかというと、リラックスしたいときに読むんです。物語が淡々と進んでいく感じがすごく好きで。何かが起こるわけではないんですよ。だけど「シャーリーかわいいなあ」って思ったり、「この時代に生まれたかったな」って考えながらこのマンガの世界観に引きこまれていくんです。

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花沢健吾「ルサンチマン」1巻 ©花沢健吾/小学館

──最後は「ルサンチマン」ですが、高杉さんがこの作品を選ばれたのが少し意外でした。この作品の主人公って、デブでハゲ気味で冴えない30歳の男という、言ってしまえば高杉さんと正反対のキャラクターだと思うので、共感できる部分があるのかなと。

僕、ゲームの中で死にたい願望があるんですよ。

──えっ? どういうことですか?

ふふふ(笑)。最近って「ポケモンGO」とかVRが出てきて、いよいよゲーム世界と現実世界の距離が近くなってきたなと思って。「ルサンチマン」とか「ソードアート・オンライン」みたいに、そのうち自分がゲームの中に入れるようになるんじゃないかっていう話をマネージャーさんとしていたんですよ。そこから「早くゲームに入りたいな」「入れるなら、ゲームの中で死にたいです」という話をしていたんです。マネージャーさんには笑われちゃいましたが(笑)。

──いろいろ飛び越えている気がしますが(笑)、ゲームの中がいい理由があるんですか?

わからないんですけど、ゲームの中で死ねたら“栄光”なんじゃないかなって思ったんです(笑)。とにかく、ゲームの中に入りたくって仕方ないんですよ。

──「ルサンチマン」を読んでいたら余計にそれを感じたと。

はい。主人公がゲームの中で歩くと、実際に部屋の中でも歩き回っているとか、そういう描写が現実的に思えて。本当にこんなゲームが出てくるのかもしれないって考えるとすごくワクワクしました。

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まだみんなが読んだことがない作品をオススメしたい

──今回は「今読んでほしいマンガ」という理由でこの3作品を選んでいただきましたが、高杉さんは本当にマンガがお好きなんだなと感じるラインナップでした。

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高杉真宙

うれしいです。悩んだんですよ。最近のマンガだと「兎が二匹」も面白かったですし。ほかにも挙げたい作品はいろいろあったんですが、僕が本当に好きで、皆さんにオススメしたいものを選びました。

──高杉さんの女性ファンの方々は、「ルサンチマン」みたいな作品はビックリするんじゃないかと思います(笑)。

たぶんこういった作品は読まないですよね(笑)。でも「たぶん読まないだろうな」っていう作品もオススメしたかったんです。こんなマンガもあるんだよって伝えたかった。

──コラムの連載でも、日常系のほのぼのとしたマンガからホラーテイストの作品、冒険ものまで、毎回ジャンルが偏らないように選んでいましたよね。その気配りもまさにマンガソムリエだなと思いました。

自分の中でも好みの偏りはあるんですけど、できるだけジャンルはバラバラにしたいなと思ったんです。あんまり読んだことがないジャンルの作品でも、自分自身が「こういう作品も面白いな」って思えたら、どんどん自分の好みの幅も広がっていきますし、そうなったらうれしいなと。

──高杉さんは、例えば「ONE PIECE」とか「進撃の巨人」のような、いわゆるメジャーな作品も読まれるんですか?

読みます! 本当になんでも好きなんですよ。でもきっとそういうマンガは、もうみんな読んでるだろうなって。面白い作品はほかにもいっぱいあるので、機会があるなら、まだみんなが読んだことがないかもしれない作品をオススメしたいなって思ったんです。

──じゃあマンガソムリエとしてのコラム企画はピッタリだったのかもしれないですね。

それはホントに思います。マンガの話がたくさんできてうれしいです。

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衣装協力

カーディガン:¥18,000(シェラック/シェラック プレスルーム)
カットソー:¥8,000(ナンバーナイン)
パンツ:¥18,000(エヌエヌ バイ ナンバーナイン/ナンバーナイン)
その他スタイリスト私物

(問い合わせ先)
シェラックプレスルーム:03-6417-9318
ナンバーナイン:03-6416-3503

プロフィール

高杉真宙(タカスギマヒロ)
高杉真宙

1996年7月4日生まれ。福岡県出身、A型。主な出演作はドラマ「仮面ライダー鎧武」「明日もきっと、おいしいご飯~銀のスプーン~」、映画「渇き。」など。「ファブリーズ」のCMなどでもおなじみ。主演映画「ぼんとリンちゃん」では第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した。2017年には、3月に公開される「PとJK」のほか、「トリガール!」「想影」など、6本の映画への出演が決定している。