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女子高生に幻滅したけど、女子高生になりたくなる「女子高生の無駄づかい」

特集 レビュー PinとくるWebマンガレビュー

個性豊かすぎる女子高生が集まるとある女子校を舞台に、彼女たちが全力で青春をドブに捨てる様子を描いた「女子高生の無駄づかい」。KADOKAWAのWebマンガサイト・コミックNewtypeで連載中の本作を読めば、あなたの中の女子高生像はガラリと音を立てて崩れるだろう。けどどこまでもバカで、無駄な時間を過ごして、それでも楽しそうな彼女たちを見ていると、自分も女子高生になりたくなってくる。

メインキャラは3人。どうしようもないバカの田中(通称・バカ)、アニメ・ゲーム好きな菊池(通称・ヲタ)、感情が死んでる鷺宮(通称・ロボ)。そこに見た目は幼女なのにグレてるロリや、心が病んでる重度中二病のヤマイなど個性的なクラスメートが多数加わり、物語が展開される。

舞台が女子校と聞いて、女の子同士のキャッキャウフフを想像していた読者は衝撃を受けるだろうし、ましてや百合百合しい展開を所望していたなら、軽くショック死するかもしれない。鼻はほじるわ、教室で納豆食うわ、女子高生ってこんななのかよ! でも思うがままに行動して、オブラートに包まないストレートな悪口を言い合う様子は、どこまでも楽しそうだ。

f:id:pinga_comic:20161226021126j:plain その言動で周囲をドン引きさせまくるトラブルメーカーのバカ。そんな彼女でも「脳みそパンくず女」呼ばわりされれば傷つく。

なんでこんなに楽しそうなんだろうか。

一番めちゃくちゃで、一番楽しそうにしているのは間違いなくバカこと田中だ。自分の容姿を「中の下」と評してロボに勘違いするなと言われ、テストの点も決してよくない。たぶん運動もできなさそうだ(できるんだったらごめん!)。いつも一緒にいるヲタでさえ長所を見出すことができない。そんないいとこまるでなし子なバカが、それでも一番楽しそうに見えるのは、面白そうなことに正直だからだ。頭のいいクラスメートのノートを借りて土に埋めようとする。クラスメートに片っ端からあだ名をつける。自分を好きだった男子がいるかもと、中学の同級生に突撃しようとする。

f:id:pinga_comic:20161226021137j:plain 意味なんてない。思いついたら即行動。それがバカ。

意味なんてない。ただ思いついたことは行動に移してしまう。そんなブレーキがイカれた彼女の姿は、ある程度ルールは守って生きている私には眩しく見える。

(文/籠生堅太)