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「トーベヤンソン・ニューヨークがやってきた ヤァ!ヤァ!ヤァ!」第4回

はじめまして、mochilonです。トーベヤンソン・ニューヨークのベースを担当しております。楽器は苦手です。普段はクラブミュージック畑で活動しており、音楽ユニット三毛猫ホームレスとして曲をリリースしたり、作家としてアイドル楽曲やCM曲などをPCの打ち込みで制作しております。

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トーベヤンソン・ニューヨーク

さて、「副業バンド」と言いつつお前は本業も音楽じゃないかと言われてしまうと返答に窮してしまうのですが、実際は一日中PCに張り付いている引きこもりのオタクのようなものです。本業、引きこもりです。アイムアノットサラリーマン。サラリーマンは仕事に際してスーツという制服がございますが、私引きこもり自営業にはそのようなものがございません。しかしながら自営業は「営業」と名の付く通り、営業も自分で行う必要があるのです。ドイツでは「服は人を作る」という諺もあるそうですが、仕事ができそうな格好というのが案外中身を引っ張る時もあるということに最近気付いて参りました。

そんな中私が出会った漫画、それが『服を着るならこんなふうに』です。主人公・佐藤祐介は27歳会社員。給料はゲームに注ぎ込み私服に無頓着などこにでもいるオタク。ある日、中学校の同窓会の打ち合わせに普段着で集まり旧友たちと出会うとなんとみんなオシャレ! 同窓会本番の前に打ちのめされてしまった主人公は大学生の妹・環に救いの手を差し伸べられファッションの手ほどきを受けてゆくが……? という、ファッションをテーマにした作品です。

服屋に入るのは怖い、ファッション誌に載っているコーディネートは価格もモデルも現実離れしていて自分に生かせない。でも最低限のオシャレはしたい……。そんな人たちを狙いすましたかのようなこの作品では、ロジカルにコーディネートの方法を説明してくれます。それだけならば漫画ではなく活字でも良いのでは?と思うかも知れませんが、様々なコーディネートや対比、シルエットの比較が流れるように1ページの中で理解できるのは漫画にしか成し得ない表現でしょう。

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「服を着るならこんなふうに」第1話より。

更に登場する女の子が毎回色んな私服を着ていてカワイイ! これは新しいです。漫画やアニメの人物は服までセットでキャラクターの一部になりがちですが、「けいおん!」キャラの私服姿などを皮切りに、最近は二次元の女の子もオシャレをする時代へシフトしています。ある意味その最先端を切り拓いている漫画としても楽しめ、大きな貢献をしているのではないでしょうか。

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「服を着るならこんなふうに」第1話より。

「服は人を作る」と申しましたが、主人公・祐介は少しずつファッションの基礎を学ぶことでコンプレックスと向き合い自信を取り戻してゆきます。私自身もファッションを見直すことによって打ち合わせ、クラブでの交流(これは半分営業でもあります)の際に必要な歳相応の落ち着きを「服が作って」いる実感があります。オシャレな私服の女の子が出てくる漫画に飢えている貴方にも、服よりゲームや音楽を買ってしまいがちな貴方にもオススメの一作です。

プロフィール

トーベヤンソン・ニューヨーク
トーベヤンソン・ニューヨーク

2011年結成の8人組バンド。グラフィックデザイナーの森敬太(Gt)を中心に、漫画家の西村ツチカ(Gt)と金子朝一(Vo)、サラリーマンラッパー・オノマトペ大臣(MC)、トラックメーカーのmochilon(Ba)、米国留学中のベーシスト・唐木元(Key)、東証一部企業のプログラマー玉木大地(Key)、ジェットコースターポップユニット・スカートの澤部渡(Dr)、という年齢もコンテクストも違う8人によって構成される。2015年12月に、初のアルバム「Someone Like You」をリリース。

また森は自主漫画レーベル「ジオラマブックス」も主催。TJNYメンバーが執筆陣として多数参加するマンガ誌「ユースカ」の最新第5号が、5月に発売されたばかり。取り扱い書店の情報など詳細は、レーベルの公式Twitterアカウントでチェック!
» トーベヤンソン・ニューヨーク公式サイト
» ジオラマブックス@dioramabooks|Twitter